高等学校卒業認定試験とは
高等学校卒業認定試験(以下、高卒認定試験)は、学校教育を終了していない者が高等学校卒業程度の学力を有することを証明する試験です。
通常、高校を卒業していない人や、留年や中退などで学校を離れた人が受験対象となります。高校卒業資格を持たないため、これを補う手段として高卒認定試験が存在します。
私も高校を中退しており、高卒認定試験を取得して大学入学その後社会人となり今に至ります。今回はそんな私が高卒認定試験について説明をしていきます。
どんな人が取得するのに向いている?
高卒認定試験は、さまざまな背景で高等学校を卒業していない人たちが受験できます。
経済的な理由や家庭の事情、健康上の都合で学校に通うのが難しい人たちや学校教育とは異なるスタイルで学びたい人たち、早く社会に出て働き始めたい人たちなど様々な理由で取得を目指しています。
受験資格は?
高卒認定試験の受験資格は満16歳以上になる人が受講できます。高校に在籍している人も受験可能です。
すでに高卒認定試験を受かっていたり、大学入学資格を持っている人たちは受験することはできません。
そのため、16歳や17歳の人でも高卒認定試験に合格すれば飛び級で高校卒業したと同等の資格を持つことができるのです。
※大学受験に関しては多くの大学では18歳になった、もしくはその年度内に18歳を迎える場合に限られます。
高卒認定試験の合格ラインは?
高卒認定試験の合格ラインは、一般的には全教科の中で各科目ごとに定められています。日本では、主に国語、数学、英語、社会、理科などの科目が含まれます。これらの科目ごとに一定の点数以上を取ることが合格の条件となります。
一般的には1科目ごとに100点満点中40点~50点前後がボーダーラインとされています。
高卒認定試験の勉強方法は?
高卒認定試験に向けた勉強方法は、個々の学習スタイルや状況によって異なりますが、下記の手法が一般的です。
予備校や塾の利用
高卒認定試験対策の予備校や塾に通うことで、体系的なカリキュラムに沿った指導を受けることができます。質問にも即座に答えてもらえるため、理解が深まりやすいという利点があります。
独学
自習用の参考書や問題集を用いて、自分のペースで勉強する方法です。インターネット上には多くの学習資料や動画が公開されており、それらを活用することも効果的です。
オンラインコース
近年では、オンライン上で高卒認定試験対策のコースが提供されています。柔軟な学習スケジュールや、自宅で学習できる利便性が魅力です。
高卒認定試験のメリット
大学へ入学できる
高卒認定試験は進学の機会を得られます。高卒資格を得ることで、通信制高校や専門学校、大学などの進学先を選択することが可能になります。高卒認定試験を受験して合格した後は、自分の興味や適性に合った進路を選択することができます。
高卒以上の学歴が必要な資格にチャレンジできる
下記のような一部の資格には高卒以上の学歴が必要になります。
- 栄養士、管理栄養士
- 美容師免許
- 保育士
- 教員免許状
- 歯科衛生士、看護師
また、以下は大卒資格が必要になります。
- 医師・歯科医師・獣医師
- 薬剤師
- 宇宙飛行士
あなたの興味のある仕事はあったでしょうか。キャリアを叶えるためにも高卒認定試験の取得は必要になってきます。
高卒認定試験への準備
高卒認定試験に向けた準備は、時間と計画が重要です。まず、受験日程や試験科目、合格基準などを確認し、自分にとって最適な勉強計画を立てることが必要です。勉強の際には、効率的な学習法を取り入れることが大切です。具体的には、定期的な復習や問題演習、模擬試験の受験などが挙げられます。
また、勉強の合間には十分な休息をとり、健康な体と心を維持することも重要です。バランスの取れた食事や適度な運動、睡眠時間の確保などが大切です。さらに、勉強だけでなく、ストレス発散やリフレッシュにも時間を割くことで、効果的な学習が可能となります。
最後に、周囲のサポートを受けることも忘れてはいけません。家族や友人、先生や指導者など、支えてくれる人々の存在は大きな励みとなります。時には助言やアドバイスを求めることも重要です。自分だけでなく、周囲の人々と協力し合いながら、高卒認定試験に向けて頑張りましょう。
以上が、高卒認定試験についての詳細な解説と準備方法です。高卒認定試験は、学校を卒業していない人々や、新たな学びの場を求める人々にとって、貴重なチャンスとなり得ます。目標に向かって一歩ずつ進んでいくことで、新たな可能性が広がることでしょう。
筆者の事例
私自身、中学は不登校、高校も親に入れられたものの3ヶ月で中退をしていました。ニートのような生活をしていた中で出会ったのがこの高卒認定試験。
ちょうど試験の名称が「大検」から「高卒認定」に変わってすぐの頃でした。私は予備校に通って学習をし、1回目で8科目、2回目で残った1科目に合格し、無事大学へ進学ができることになりました。
※現在は受講科目が変わっています。
大学も4年でしっかり卒業し、一般企業へ入社し営業職をすることになりました。
高卒認定に出会ったおかげで世界が広くなりました。私の場合予備校にも通いましたが、独学で取得できる確率は高いので、中卒や高校中退がゆえにキャリアで悩んでいる方はぜひチャレンジしてほしいと思います。
また社会人になってからも、転職の面接などで「成長意欲の高い人」という見られ方をすることが多く、プラスに働くことも多い印象です。
まとめ
高等学校卒業認定試験は、学校を卒業していない人々が高等学校卒業資格を取得するための手段です。
通常の高校卒業者と同じ資格が得られるため、進学や就職など様々な場面で役立ちます。受験対象者のライフスタイルや学習スタイルに合わせて、予備校や独学、オンラインコースなどのさまざまな学習方法が用意されています。
自らの目標に向かって努力し、高卒認定試験に合格することで、新たな可能性が開けるでしょう。
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