在宅勤務が一般化する中でメンタル不調を訴える人たちが増えてきています。私の務める会社でも緊急事態宣言前から在宅勤務を導入。緊急事態宣言が開けた後はコストカットのために事務所を縮小。完全な在宅勤務となりました。
私も営業職やリーダーとして勤務をすすめていく中で次第に心に疲れが。結果的にうつ状態と診断され6ヶ月間の休職を余儀なくされました。今回はそんな私の休職から復職までの体験記をお伝えいたします。
web制作会社で働く営業マン。30代後半。保育園に通う息子を持つ。
会社ではリーダー職を務め5人の部下を持つ。
休職命令がでるまで
私は元々出世欲の強いタイプの営業でした。なんとか成果を出して営業部門のリーダーへ、また自社マーケティングを行う部門を設立しそこでもリーダーを務めていました。
せっかくリーダーになったのだから成果を出したい!その一心でがむしゃらに頑張ってきました。在宅勤務のため終電を気にする必要もなく、気がつけば24時を過ぎてもデスクで作業をしているということも多々。それでも今が頑張りどころと、むしろやり甲斐を感じながら仕事をしていました。
そんな状態も気がつけば1年。残業時間も社内で一番多くなっていました。リーダー職も1年務めよりプレッシャーのかかる業務も増えてきた中である日突然やってきました。
「あれ、胸が痛い」「うまく喋れない」「頭が回らない」
プレッシャーのかかる場面でうまく喋れなくなったり頭が回らなくなったり、酷いときには心臓が締め付けられるような痛みに襲われました。
どんどん体調は悪化していき、いつしか仕事が休みがちになり、業務をすることができなくなってしまいました。
そして年末、病院から「適応障害」と診断され、休職命令を言い渡されました。
復職許可が出ない
休職命令が出たものの、休職って何をすればいいのかわからない。以前より健康のためにウォーキングはしていたので歩くようにはしていました。おかげで家に引きこもってしまうという状態は避けられたと思います。
それでも最初はやはり何をしていいのか分からず、家でネットフリックスを見たり、ゲームをしたりそいういう生活が続いていました。
最初は1ヶ月ぐらいで戻れるだろうと思っていたのですが、2ヶ月、3ヶ月と伸びていきました。どんなに長くても3ヶ月では戻りたいと思っていたのですが主治医からは復職の許可は出ませんでした。気持ちは戻るつもりでいたので、どんどん焦りが出てきてマイナスに作用していきました。
そんな中で一つの本に巡り会えました。それが「休職サバイバル術」。休職になってすぐに読めばよかったと少し後悔しました。「休職前」「休息期」「回復期」「復職後」と4段階に分けてそれぞれのフェーズに分けて何をすべきかが書かれています。
この本で「リワーク」というものを知り、リワークプログラムに参加することになりました。
リワークプログラムへの参加
リワークプログラムとはうつ病やストレス性の疾患で休職中の人たちを対象とした復職復帰を支援するプログラムです。施設によってプログラムは異なりますが、グループワークを行ったり、何かしら作業に集中する時間を持つなど、仕事に戻ってから役に立つようなプログラムが組まれています。
私もリワークプログラムへ参加して、ストレスコーピング(ストレスの対処方法)やアンガーマネジメント(怒りのコントロール)を学ぶなど知識をつけることができました。
また、なぜ自分が体調を崩したのか、どうすれば再発しないのかなどを職員のサポートの元、しっかりと向き合って考えることができます。
リワークプログラムに参加して3ヶ月、無事復職することができました。
復職から定着
復職後は徐々に慣らすということで1ヶ月間は週4勤務、10時-17時で働いていました。最初はメンタルも落ち着かず、休みも多くなってしまいました。
ただ、再発防止策として、「しんどくなったら無理しない」というのを徹底していたので長引くことはありませんでした。
メンタルヘルス不調での休職者の復職後5年以内の再発割合が5割と言われているので、この「無理をしない」というのはとても大切なことだと思っています。
また、会社の人たちの理解のおかげで職場環境も整えてもらったのも良かったです。
まとめ
今回は適応障害と診断され、休職期間を経て復職、現在に至るまでの体験を書かせてもらいました。同じように悩んでいる方はリワークプログラムへの参加なども検討してみてはいかがでしょうか。
5年以内の再発率が5割なので、また私もメンタルを崩してしまう可能性というのはまだあると理解をしています。ただ、病気を通じて自分がどんなストレスに弱いのか、それを克服するにはどうすればいいのかを学べたと思っています。
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